12/04百人百様
先日、久しぶりに、高校時代の同窓会が行われた。
その席で、「只今、釣りに熱中しており、毎週のように、伊豆へ出掛けております!」と近況報告したところ、同級生のみんなから、
「いいね~、新鮮な魚が食べれて!」
「どんな魚が美味しいの?」
「釣ってきた魚は、誰がさばくの?」
などといったような、魚を釣ることではなく、食べることに関しての言葉ばかりを浴びせ掛けられたのでした。
すなわち、釣りをしない者にとっては、“釣り人=グルメ”であり、美味しい魚を食べるために釣りに行っていると思っている人が非常に多いようなのです。
恐らく、そんな感覚からすれば、私のように、ほとんど魚も食べないのに、釣況に関係なく、どちらかと言えば、釣れる確率があまり高いとは言えないクロダイやメジナのみを追っかけている者など、到底理解しがたいことでしょう。
つい先日も、次のようなことがありました。
それは、南伊豆のとある堤防に、仲間と共に、クロダイを狙いに出掛けた時のことです。
その日は、厄介なことに、朝から“エサ取りのサヨリ”が非常に多くて、私は四苦八苦しておりました。
すなわち、基本的に、“サヨリは表層、クロダイは底付近”にいるわけですから、クロダイを狙ってた私としては、当然の如く、あの手この手でサヨリを避けようと試みたわけです。
しかしながら、私の隣でサオを出していた、まだ釣りを初めて間もないHくんは、早々にクロダイに見切りをつけて、「今夜は寿司じゃ~!」などとハシャぎまくりながら、夢中になって表層にいるサヨリを狙い続けたのです。
このようなHくんの行動は、私のように、長年、クロダイやメジナばかりを追っかけている釣り師とっては、まさに想定外の行動であって、ついつい馬鹿にしてしまいがちなのですが、よ~く、よ~く、考えてみますと、普通の人からすれば、Hくんのような思考パターンが正常であって、私のような思考パターンの方がよっぽど可笑しく思えるに違いないのです。
つまり、普通の人からすれば、美味しいサヨリが簡単に釣れるのに、わざわざそれを避けて、その時、釣りづらい状況にあるクロダイを狙おうなんていうことは、とても理解不能なことなのです。
とは言うものの、前述のような状況に再び遭遇しようとも、やはり、私は、サヨリを避けて、クロダイを釣ろうと努力し続けると思うのです。
何故なら、私は、あのクロダイの重々しい引きや、メジナのパワフルな引きに魅せられてしまい、その感覚を忘れることが出来ないからです。
要するに、釣りにおける価値観は百人百様なわけですから、最低限のルールを守った上で、自分なりの楽しみ方で楽しめばオッケーだと思うのです。


