02/10風速20mの中
その時、石廊崎灯台の風速計は風速20mを記録していた。
去る6日の土曜日は、冬の季節風が吹き荒れ、実際の気温よりも、体感温度にして5度以上は低いのではないかと思わせるような天候であった。
それゆえ、手はかじかみ、ややもすると、ツケエサを付ける際に、誤ってハリ先を指に刺してしまいそうになるのでした。
しかも、水温は13.2度と超~低め。
その影響か、魚の食いも激渋の状態であったのです(T_T)。
「こんな悪条件のもとでの釣りは、楽しくないのでは?」
きっと、多くの方は、そう思うことでしょう。
しかし、これが、メッチャクチャ、楽しかったのです!
それでは、何故に、そんなにも楽しかったのか?
その秘密は同行者に隠されていたのでした。
この日の同行者は、ヨネ・コバ・ドクの3氏。
いずれもウキフカセ釣り入門講習会の卒業生ではあるものの、最近、私が卒業して間もない生徒さんとサオを出すパターンが多いことから、どうしても、初期の頃の卒業生である彼らと同じ磯でサオを出す機会は減っていたのです。
そんな彼らとの久々の釣り。
どんなに成長しているかがとっても楽しみでした。
実釣を開始して、まず、魚を掛けたのは私の専属美容師のヨネちゃん。
強風に吹かれながらも、ラインをうまくコントロールしつつ仕掛けを流していくと、ウキの頭を押さえ込むような前アタリが出た。
当然、今までだと、ここで反射的にビシッとアワセてしまっていたのですが、なんと、ラインを張ったり緩めたりして、本アタリに持ち込もうとしているではありませんか!
その結果、見事にウキが消し込み、この日の最長寸となる37㎝のメジナをゲットしたのでした。
講習会がキッカケで釣り雑誌の仕事をするようになってしまったデザイナーのコバヤンも負けてはいません。
圧倒的に不利な釣り座から、僅かな潮目を見つけだし、コマセと仕掛けの投入点を工夫することによって、30㎝クラスのメジナをポツポツと拾っていきます。
きっと、今までなら、我慢しきれずに釣り座を移動していたに違いありません。
講習会ではヨネちゃんやコバヤンよりも多少後輩にあたるドクも、最初の内は、なかなか渋いアタリをとらえることが出来ずに苦労しておりましたが、少しだけアドバイスをすると、いきなり爆釣モードに突入したのです。
もともと探求心が非常に旺盛で、努力家のドクですが、ほんのチョットのアドバイスを直ぐにものに出来るのは、きっと、ウキフカセ釣りの基礎がシッカリと身に付いてきたからに相違ありません。
このように、3者3様ではありましたが、その上達ぶりは、非常に目を見張るものがあり、私の予想を遙かに超えておりました。
間違いなく、入門講習会としてのカリキュラムは卒業したと言ってよいでしょう。
今回の釣行は、サイズ的には、35㎝超のメジナが4人で2~3枚と、そんなに良い釣果だったとは言えませんでしたが、私が磯釣りの世界に深く引き込んでしまった3人の上達ぶりを見ていると、極端な喩えをすれば、40㎝超のメジナが入れ食いになった時と同じぐらい……いや、それ以上に、楽しい釣行であったのです。

